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ひとりひとりが動くためのノウハウを集めたサイト 「りぼん・ぷろじぇくと2016」のブログです。

「私たちは戦後を続けていく」7.15 学生のスピーチ 【7.19】

全国、あちこちで、あらゆる世代のひとびとが、安保法制に対して、自分の言葉で、自分の思いを語り始めています。
とくに、若い人たちの発する言葉がすてきです。
7月15日梅田駅前で。SEALDsKansaiのともかさんの8分間スピーチ。 https://www.facebook.com/katsunori.matsushita/videos/873955002685296/
(動画をアップしてくださった松下勝則さん、文字起こししてくださった方、ありがとうございます。文字起こしは少し直しました)
こんばんは。今日は私、本当に腹が立ってここに来ました。 国民の過半数が反対してるなかでこれを無理矢理通したという事実は、まぎれもなく独裁です。 だけど私、今この景色に本当に希望を感じてます。大阪駅がこんなに人で埋め尽くされてるのを見るのは、私、初めてです。 この国が独裁を許すのか、民主主義を守りぬくのかは、今私たちの声にかかっています。 先日安倍首相はインターネット番組のなかでこういう例を挙げていました。 「ケンカが強くていつも自分を守ってくれている友達の麻生君がいきなり不良に殴り掛かられた時には一緒に反撃するのはあたりまえですよね」って。ぞっとしました。
このたとえを用いるのであれば、この話の続きはこうなるでしょう。友達が殴りかかられたからと一緒に不良に反撃をすれば、不良はもっと多くの仲間をつれて攻撃をしてくるでしょう。そして暴力の連鎖が生まれ、不必要に周りを巻き込み関係のない人まで命を落とすことになります。 このたとえを用いるのであれば、正解はこうではないでしょうか。なぜ彼らが不良にならなければならなかったのか、そしてなぜ友達の麻生君に殴りかかるようなまねをしたのか、その背景を知りたいと検証し、暴力の連鎖を防ぐために不良が生まれる社会の構造を変えること。それがこの国が果たすべき役割です。 この法案を支持する人たち、あなたたちの言う通りテロの脅威が高まっているのは本当です。 テロリストたちは子どもが教育を受ける権利も、女性が気高く生きる自由も、そして命さえも奪い続けています。 しかし彼らは生まれつきテロリストだったわけではありません。なぜ彼らがテロリストになってしまったのか。その原因と責任は国際社会にもあります。 9.11で3000人の命が奪われたからといってアメリカはそのあと、正義の名のもとに130万人もの人の命を奪いました。残酷なのはテロリストだけではありません。 訳のわからないたとえで国民を騙し、本質をごまかそうとしても私たちは騙されないし、自分の頭でちゃんと考えて行動します。 「日本も守ってもらってばっかりではいけないんだ」と、「戦う勇気を持たなければならないのだ」と安倍さんは言っていました。 だけど私は海外で人を殺すことを肯定する勇気なんてありません。 かけがえのない自衛隊員の命を、国防にすらならないことのために消費できるほど、私は心臓が強くありません。 私は戦争で奪った命をもとに戻すことができない。 空爆で破壊された街を建て直す力もない。 日本の企業がつくった武器で子どもたちが傷ついてもその子たちの未来に私は責任を負えない。 大切な家族を奪われた悲しみを私はこれっぽっちも癒せない。 自分が責任のとれないことを、あの首相のように「私が責任をもって」とか「絶対に」とか「必ずや」とか、威勢のいい言葉でごまかすことなんてできません。 安倍首相、二度と戦争をしないと誓ったこの国の憲法はあなたの独裁を認めはしない。 国民主権も基本的人権の尊重も平和主義も守れないようであれば、あなたはもはやこの国の総理大臣ではありません。 民主主義がここにこうやって生きている限り私たちはあなたを権力の座から引きずり下ろす権利があります。力があります。 あなたはこの夏で辞めることになるし、私たちは来年また戦後71年目を無事に迎えることになるでしょう。 安倍首相、今日、あなたは偉大なことを成し遂げたという誇らしい気持ちでいっぱいかもしれません。けれどそんな束の間の喜びは、この夜、国民の声によって吹き飛ばされることになります。 きのうテレビのニュースで東京の日比谷音楽堂が戦争法案に反対する人でいっぱいになったのを見ました。足腰が弱くなったおじいさんやおばあさんが暑い中わざわざ外に出て震える声でこぶしを突き上げて戦争反対を叫んでいる姿を見ました。この70年間日本が戦争をせずにすんだのはこういう大人たちがいたからです。ずっとこうやって闘ってきてくれた人たちがいたからです。 そして戦争の悲惨さを知っているあの人たちがずっとそうあり続けてきたのはまぎれもなく私の、私たちのためでした。 ここで終わらせるわけにはいかないんです。
私たちは戦後を続けていくんです。
武力では平和を保つ事ができなかったという歴史の反省の上にたち憲法9条という、新しくてもっとも賢明な安全保障のあり方を続けていくんです。 私はこの国が武力を持たずに平和を保つ新しい国家としてのモデルを国際社会に示し続けることを信じます。 いつわりの政治は長くは続きません。 そろそろここで終わりにしましょう。 新しい時代を始めましょう。 2015年7月15日、私は戦争法案の強行採決に反対します。 ありがとうございました。
※このスピーチの元原稿は小原美由紀さんのfacebookに載っています。
<M.I.>
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